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つる草が壁一面にはびこっている

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だいたいにおいて函館のシャシンです。
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■ ハクキンカイロ
2007年 02月 18日 |

 

ハクキンカイロ_a0062697_17371995.jpg昨日,浜で見つけた「ハクキン」のビン。
ハクキンカイロというものが昔(と言っても大昔ではなくて,昭和くらい)けっこう普及していて,その燃料に使うベンジンを入れておく容器なのではないかな,というのが昨日のお話。


今日は,その後のお話であります。

なんか,ウチにあったような気がしてたんです。
家の中にはなかったので,朝っぱらから物置の中を探しました。
ハナシは外れますが,物置にはくだらないものが一杯ありました。
BOXコンテナの中をゴソゴソすると,主に使わなくなったアウトドア用品がいっぱいあります。
2人用のテントとか,それらの道具,あと釣具,あとガーデニング用品(ツマ),チャリ・車関係のパーツなど。穴釣り用に作った超短竿・両軸リール付き(超危険),エアコンプレッサー(モーター故障),転勤になったら処分しようと強く思ふ。


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で,ありましたね,それらしきモノが。
ハクキンカイロ_a0062697_1750408.jpg

赤いベロアの袋に入っています。後で知りましたが「別珍袋」というらしいです。
まあ,たいした袋ではないです。わりと軽い。
出してみると,ギラっと光る物体が入ってました。
ボロイものだと思い込んでいたので,この真鍮のギラギラ感にちょっとぎょっとします。
まさしく「ハクキンカイロ」ですな。
ハクキンカイロ_a0062697_1754839.jpg

ハクキンカイロとは,白金を触媒にし,ベンジンを燃焼させることによって熱を得ているカイロです。燃焼といっても,ぼーぼー燃えるのではなくて,白金が燃焼を促進(=低温で燃える,といった感じ)させるので,高温を出さずにゆっくり燃えるといった状態になります。だから,カイロとして使えるというわけなんでしょう。普通,ベンジンが燃えるのには700度程度の熱が必要らしいけど,白金の触媒作用により,130度くらいで燃えるそうです。
ワタシのは,点火芯付きA型の初期ロット,と同定できました。昭和46年から発売され,今から10年ほど前までは販売されていたそうです。

フタと火口をバラしたところ。
真ん中の小さな部品が火口。
ハクキンカイロ_a0062697_19175936.jpg
火口を裏返したところ。なんか石綿みたいなものが入っているな。
この繊維状のものに白金が付いている(微粒子なので目では見えませんが)。
本体の上側についている赤いやつが点火口。ここに火をつける。これは,ベンジンを燃やすためではなく,触媒を反応させるために必要な温度を与えるためで,別にここに点火させなくても,近くからあぶっても反応は開始する(ハズ)。
ハクキンカイロ_a0062697_1928548.jpg


ハクキンカイロ_a0062697_2022735.jpgベンジンはないので,ジッポのオイルで代用してやってみる。
本体にちょっとオイルを注ぎ,火口をはめておき,点火口に火を点け,フタを閉める。
・・・なんの変化もない。
・・・と思いかけたところで,温かみが感じられるようになり,10分くらいで熱ぢぃくらいに温度が上がる。ハダカのままだと,火傷しかねないくらいだ。なんと言うのか,手もみカイロと比べると,放射されている熱の量が段違いという感じ。
ハクキンカイロ_a0062697_19372291.jpg
これはイイな。別珍袋に包むと,人間にちょうどいい温かさになる。
午前10時くらいに使い始めたんだけど,最初となにも変わらずまだ温かい。
今度,海でも行くときにでも,携行しなくちゃ。

(ワタシは物珍しくて,なんやかにか書いたけど,ワタシより+10歳くらいの方には,そうでもないものなんでしょうね)