つる草が壁一面にはびこっている

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だいたいにおいて函館のシャシンです。
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■ 統制陶器
2007年 10月 11日 |

 朝,早起きして石狩浜に行ってきました。
 湯のみと思われる陶器の残存片。
 「岐307」の統制陶器でした。
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 日中戦争・太平洋戦争と続き,軍需生産ばっかりとなった当時の経済。
 民需は制限され,戦艦とか風船爆弾とか三八式歩兵銃とかゼロ戦とかばっかり作っていたのですな。そしてそれをスムーズにするために,国家総動員法というのもできたのだっけ。
 戦艦ばっかり作ってたら,当然インフレになって物価が上がりますな。
 
a0062697_1252563.jpg  物価等統制令というのが出て,oo地域の××の値段は△△円である,とほとんどのものに公定価格が決められてしまう。物価だけではなく,賃金や家賃など,すべて。
 けど,物不足には変わりはなく,需要の方が多いのだから,売り惜しみや買い溜めにより闇価格が上昇しますな。そんで,主要生活必需品については,配給制が始まる。
 
 陶器についても統制経済の波は及び(石炭などの熱源を国家が管理したいということがからんでいる),様々な地域の様々な製造業者を幾つかに合同集約し,そこだけに陶器を生産する許可を与えるという仕組みになった。こうした時代に作られた陶器を「統制陶器」という。

 そんなものが,石狩浜にぽつねんと落ちている。

 裏に「岐307」とある。
 造詣の深い方のページなどを参考にさせていただくと,最初の「岐」は,集約された地域を指したもので,岐阜県多治見市・土岐市・瑞浪市などの地域で生産されたことを示しているということです(他に,「瀬」(愛知県瀬戸市),「備」(岡山県備前市)、「信」(滋賀県旧信楽町)など)。数字については,その地域にある窯元に当てられた固有番号とのことです。
 なので「岐307」は,多治見か土岐か瑞浪にある307という番号を振られた窯元で製造され,それを国が許可している,という意味になるんだろう。

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 これには,もうひとつ特徴がある。
 緑色の線が2本引かれていること。
 「国民食器」と言われるもので,当時このシンプルなデザインの食器が大量に作られたという。他に「工場食器」などという名前もあって,デカイ工場の食堂なんかでも使われていたようだ。三菱のマークなんかがついている写真もあった。

 ワタシの拾ったものには,「・・・役場」とある。
 ・・・身もだえしそうになる。
 割れていて,それしか分からない。
 いったいどこの役場なんだろう。