つる草が壁一面にはびこっている

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だいたいにおいて函館のシャシンです。
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■ 一つの考察 その2
2008年 09月 30日 |
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さて。
大雑把には前記事どおりだとして、小雑把なハナシの方が大事だったりするので引き続き。
1口馬主は、実は馬主ではない。
馬主の特権といえば、賞金を手に入れる他に、競馬場にある専用の馬主席に入る権利、馬が勝利した場合、ウイナーズサークルで表彰式に出られる、牧場や厩舎、トレセンなんかに出入りできる、競馬関係者に意向を伝えられる(次走は何々レースにしろ、騎手は武豊にしてちょ)などがあるけれど、一口馬主にそれらの権利はいずれもない。もし、馬が大レースに勝ちまくって、種牡馬になったとしても、その後の種付け料などを得る権利もない。
あくまで、馬の代金の100分1を支払って、獲得した賞金などの100分の1をもらえるというだけです。
その馬の馬主は、実は別にいます。それをαとしましょうか。ま、「なんとか会社」であることが多いのでしょう。
一口馬主を募集する宣伝をしたり、その管理をする存在はまた別で、これをβとしますか。「なんとかクラブ」など、分かりやすい名前が多いです。ちなみに、一口馬主のことは「会員」と言ったりします。
αとβは「つるんで」います。

βは、いろんな馬を宣伝に出し、一口馬主を募ります。そのカタログたるや、分厚いフルカラーで、その馬の馬体をようく検討きるような構成になっています。また、血統は父系・母系とも最低5代血統表を載せたものが大半で、その他、生産牧場からの出生時のエピソード、セールスポイントなどの内容をぎっしりと盛り込んでいます。ま、モノを売ってるのとかわりません。また、所有している馬の近況などについて、レポート誌を発行したり、HPを運用するのもβの重要な役割です。
βが一口馬主を募って集めた金で、αは馬主として馬を運用します。賞金を稼ぐと、おおよそβに渡され、βは各馬主の口座に振り込むなどの実務を行います。

一口分の権利金に加えて、その他の諸経費が毎月がかかります。
まず、βに払う会員料。今回のクラブは月に3150円
次に馬の維持費(飼育管理費)。馬によって違いますが、1頭あたり40万から100万円程度です。今回のクラブは月60万円。それをその馬の会員数(500口)で割って月々負担します(1,200円)
最後に、損保に払う競争用馬保険(1,368円)
 例>(1000万円の馬・100口募集・3%負担の場合:30万÷100口→月3,000円)
 例>(三井損保:2、3歳時の不慮の死または予後不良に対し、100%保障、4歳以上は70%、競争能力喪失または障害馬には不適用)

ざっと、月々5718円ほどかかる計算になりますな。

10万円で一口買ったとしても、馬が賞金を稼がないことには損をします。
競走馬の世界は実に厳しく、そもそも競走馬としての育成に耐え、無事競馬場でレースに出走することさえ簡単ではありません。年に7~8000頭のサラブレットが生まれ、競馬場でデビューできるのは4000頭ほど。途中で死んでしまったとか、体質が弱かったとか、小さい頃に牧柵に当たって怪我をしたとか、そもそもレースに出るということ自体が困難です。
出たら出たで、1勝もできない馬もまたたくさん。


し・か・し
「友駿ホースクラブ」という一口馬主クラブがあります。
「シチー」の冠名がつくのでおなじみなクラブです。
少し前まで、タップタンスシチーという活躍馬がいたのを覚えている方もいるかもしれません。
ジャパンカップを衝撃の逃げきりで買った馬です。その他G1の宝塚記念にも勝っており、重賞勝利もたくさん。
1997年に、価格3000万円を500口に分割して売り出され(一口6万円)、この馬がレースを走りまくって獲得した賞金は10億8,422万円にもなりました。
一口6万円が、217万円になったことになります。
回収率は3600%超にもなり、これはクラブ馬としては日本歴代1位の記録にです(ちなみに2位は、一口95万円が1908万になったステイゴールドでした。社台サラブレッドクラブ)。


そういうこともあるし、こういうこともある。
結局、投機に似てギャンブルに似て。
そう、結局競馬なんだなぁと。
by plaster_er | 2008-09-30 19:24 | Night Shift |